2006年11月7日、ベトナムはWTO(世界貿易機関)一般理事会で加盟承認を受けた。これで1995年1月の申請書提出に始まる加盟手続きが終着点に達した。
これまで国内企業に対する保護政策を敷いてきたベトナムだが、今後はすでに着手している国営企業の株式会社化をはじめとして、関税率引き下げ、農業・工業分野などに対する補助金の撤廃、多分野での国内市場開放といった作業を通じ、さらなる変貌を遂げることになる。
進出ラッシュが予想される外資に対し、国内企業は厳しい生存競争を強いられる。ベトナムでは、国内企業の9割を中小企業が占めるが、市場開放による淘汰は必至だ。大型スーパーの出店により、将来的には街に溢れる小さな雑貨店も、数を減らしていくだろう。