一般の認知
携帯電話のSamsungに代表されるように、ベトナムにおける韓国企業のブランド力は相当な強さがある。テレビの最多使用数を誇るのはSamsungとされ、広告量も圧倒的に多い。携帯電話に鍵っていえば、SamsungがNOKIAに次ぐ2位をソニーエリクソンと争っている。
不動産分野に目立つ動き
韓国企業のプレゼンスは、不動産分野でも目立つ。ベトナム計画投資省は、韓国建設協会(CAK)所属企業あてにプロモーションをかけるなど、その投資力を引き出そうと懸命だ。ホーチミン市では、韓国Daewon社がこれまでに合弁で高級集合住宅Cantavilを手がける他、ハノイでは西湖西側新都市プロジェクトに韓国企業がこぞって投資している。
その他
ゴルフ場やリゾート開発にも乗り出す企業もあり、北部ヴィンフック省では競馬場プロジェクトも進んでいる。またロッテはホーチミン市にショッピングセンターを開店する予定で、進出済みのロッテリアなどとあいまって、小売り分野でも勢力は拡大しつつある。
韓流ブーム
ビジネス界における“ベトナム韓流”とでも呼ぶべき投資の流れは、当然韓流スターとセットになっている。前出のCantavilでは、ベトナムでも人気のレインを広告に起用、この他にも「宮廷女官チャングムの誓い」で知られるイ・ヨンエの姿もサイゴン川べりに立つ巨大広告で見ることができる。ドラマ・映画・音楽といったソフトと抱き合わせで進む韓国企業の進出は、ベトナム経済に大きな影響を与えつつある。今後、日本企業もソフトを絡めたプロモーションが、ベトナムでの販売に不可欠になってくるかもしれない。