ハノイのディスコ「ニューセンチュリー」摘発以来、ホーチミン市内の夜の街もおおむねひっそりとしていたが、無謀にも0時を過ぎても営業を続けている店があった。
6月17日0時45分、ブルークラブ(1区ナムキーコイギア通り)に公安が突入、踊り狂っていた人々は出口に殺到した。公安によると417人がその狭い空間におり、薬の影響で状況判断できない状態の人も多く見られた。床には薬の包みも多数落ちていた。証拠隠滅をはかろうとしたのか、4分の1に割られたピンク色の錠剤なども押収されている。
ブルークラブはホアンタイン商業センターから借りた1階の一部をディスコとして改造、アルコール30度以上の酒を販売していた。倉庫からは、開封したものを含め計706本の酒瓶と偽造と見られる輸入シールなどが見つかった。
公安幹部は、「ブルークラブは違法ディスコで設計、防音対策もお粗末。防災対策も不十分で非常口1カ所、階段幅わずか1mと、火災が起きれば大惨事になりかねなかった」と話す。
公安はブルークラブオープン以来約10回調査に入り、違反を発見している。だが行政処分にとどまり、営業を続けていた。同ディスコの投資主は業界で有名なB、ハノイの大物とつながりがあり、ともにレタイントン通りでバー経営もしている。公安幹部はブルークラブ代表を呼んで詳しく取り調べる方針だ。