ドンタップ省タムノン県公安は12月26日、チャン・クオック・ヴェト(28歳)ら5人を窃盗で立件した。
グエン・ヴァン・クンさん(86歳)によると21日22時頃、チャムチム町の食品市場地域で寝ていたところを集団に襲われ、金と数千万ドンを奪われた。
クンさんは以前、タンホン県タンタイン村で子や孫と暮らしていた。物乞いを生業にして40年以上、恵んでもらったお金を貯めて金を購入していたが、それは誰にも知られぬよう隠していた。
その後、子供たちとのトラブルから家を出て、チャムチム町の食品市場地域を転々とし、物乞いを続けた。クンさんは2層にしたズボンに金を隠し、毎晩それを履いて寝ていた。さらにその上からズボンを履き、強盗や紛失に備えていた。
22日、県公安は容疑者5人を逮捕、いずれも窃盗行為を認めた。物乞いをしているクンさんが大金を持っていることを知り、21日夜に犯行に及んだ。財布を盗んだ際にクンさんが金を隠し持っていることを発見し、履いていたズボンを引き剥がし、盗んだ。盗んだ財産は5人で山分けして使ったという。
公安はチャン・クオック・ヴェトが主犯格と断定。現在までに金7テール、現金2,900万ドン(約1,450ドル)を押収、盗まれた残りの金の行方を追っている。
多額の金を所有していたもののクンさんは、子や孫に物乞いを知られ、住民から恵んでもらえなくなることを恐れ、家を買うことはなかった。現在県公安は証拠品を押収しており、クンさんに安全な寝床を確保するとともに、金を売って家を建て、物乞いを止めるよう忠告している。