国際線でこのところ、窃盗事件が多発している。特に、アジアの航空会社の便で多い。
10月29日14時30分発、香港発ハノイ行きベトナム航空VN593便。フライトでは多くの客が、食事を終えると一眠りする。この時を見計らって、中国人2人がエコノミークラスの座席をうろつき、頭上の荷物入れをあさった。
不審な行動を見とがめた一部の乗客が客室乗務員に伝え、キャプテンがこの2人をマークするよう指示。飛行機がノイバイ空港に到着すると、ある日本人客がお金がなくなったと申し出た。直ちに乗務員らがこの不審な乗客2人を空港当局に引き渡した。日本人客がなくしたお金は出てこなかったが、当局は2人の入国規則違反を摘発、香港に帰させた。
7月にはある中国人が、同じ便に乗っていた乗客のポケットに手を入れていたことを乗務員に見つかり、ベトナム入国が認められなかった。これ以前に香港発ホーチミン市行きのベトナム航空を利用したヨーロッパ人乗客も、1,000ドル近くの盗難被害に遭っている。近くに座っていた複数の乗客が、この客が寝ている際に、スリが彼の荷物のポケットから金を盗むのを目撃している。事件はその後タンソンニャット国境ゲート公安に引き渡されたが、現行犯逮捕でないため刑事処罰できず、警告し、強制退去させることしかできなかった。
ベトナム航空局はベトナム航空から、機内での金品の盗難について、何度も届けを受けている。ベトナム航空および各航空港務局の資料によると、最近はホーチミン市?香港線で約10件、成田?ホーチミン市線で1件の盗難があり、ホーチミン市発プノンペン行き、メルボルン行きでも被害が届けられている。
最近航空当局とベトナムインターポールは、飛行機での窃盗事件の処理について香港警察から協力要請を受けた。香港警察によると、ベトナム航空だけでなく香港発のアジア諸国便で盗難が多発している。2011年には航空機内での盗難は8件の摘発しかなかったが、今年上半期だけですでに30件を超えている。
当局によると、航空機内の窃盗犯はアジア人で3?5人組、片道のチケットしか購入していない。機内で彼らは、ターゲットが寝ていたり、トイレに立ったりした際に動きやすいよう、通路近くの座席を選んでいる。