最近起きている重大事件に、恋心が成就しなかったことで、犯行に及ぶ例が多数見られている。
3月2日、ホーチミン市のある病院の葬儀場は、まだ26歳という若さの女性の親族や友人達の、涙と花に包まれていた。
被害者イエンさん(1985年生)は、ホーチミン市国家大学経済学部を卒業し、会社に勤めていた。大学のミスコンテストで賞を取るほどの彼女は、市内の大学で教鞭をとる、ある教授の娘だった。
犯人レー・クアン・トゥアンは27歳、無職でビンディン省の出身。ホーチミン市工科大学を卒業、その後シンガポールで働いていた時期があった。遺族によると2人は、トゥアンが上京し、自宅近くに下宿するようになった、大学生の頃からの知り合いだった。母親によるとイエンさんは、トゥアンから何度も告白されたが、断っていた。しかし気持ちを捨てきれなかったトゥアンはつきまとい、嫉妬から、彼女の男友達を攻撃するようなことさえあったという。
事件が起きた2月27日、トゥアンがイエンさんの家に来たところ、ちょうどそこには、フィンランドに働きに行く手続きを教える男友達の姿があった。12時、その男友達が帰るのを待って、トゥアンはマスクをつけて家に侵入、刃物で彼女を刺し殺し、逃げた。
犯人が捕まったのは3月1日、トゥードゥック区の姉の家に身を潜めているところだった。イエンさんの両親は、彼女が間もなく長期的に外国で働くようになることを知り、望みが絶たれたと思い、犯行に及んだのではないかと見ている。
ほかにも1月6日には、32歳の男性がホーチミン市で、恋人にガソリンをかけ火を放つ事件があり、ゲアン省でも、大学生が女友達を殺し、自殺する事件が起きている。