夏、家族旅行や帰省の計画を立てる学生がいるなか、少なくない学生がアルバイトを選んでいる。新学期の足しにしようと稼ぎつつ、知識向上の機会とし、また経験を積むことにもなる。
ホーチミン市師範大学の学生ホアさんの故郷は北部タインホア省、今年はホーチミン市でアルバイトをして過ごす3度目の夏となる。 「家は遠く、帰るのは大変だし、お金も時間もかかる」と言う彼の両親は故郷で農業をしており、1カ月に数十万ドン稼ぐのも簡単ではない。
この3年で、帰省したのは去年のテト(旧正月)だけ。今年は外国人向けのレストランでアルバイトをしながら、家庭教師もやる。専門は外国語で、夏のバイトは稼げて、学校にはないこともたくさん学べるという。
故郷はハティン省、ホーチミン市経済大学で学ぶタムさんは、夏休みのアルバイトに日給10万ドン(約5.3ドル)の化粧品の宣伝を選んだ。仕事はかなり楽で、毎日公共の場に出向き、キャンペーン品を配ったり、客にアドバイスしたりする。稼いだお金は生活費とし、両親の学費負担を軽くするつもりだ。
夏休みにバイトに勤しむのは、困難な境遇や故郷が遠い学生だけではない。裕福な学生も同じで、ビンズオン省出身の工科大学の学生ドゥックさんは、家庭はかなり裕福で財政的な心配はないが、それでも両親に市内でアルバイトをすることを願い出た。現在彼は、1区のパソコン店で働き、月200万ドン(約105ドル)程度を得ている。「自立した生活をしたい。学生のバイトは将来にも良い事。
働くことで現実に接し、卒業後に戸惑うこともなく、より良いコミュニケーションができる」そう彼は話している。