5月24日、ハノイの国立会議センターで日本、ベトナム両国の人気歌手が参加して日越大音楽祭が開催された。チケットの売上1億5,000万ドン(約9,375ドル)は、枯葉剤被害者の会へ贈られる。
日本側はオペラからダンス音楽まで多様な演目があり、ボーイズバンドW-indsには、特にステージ左側の日本人の客席から大きな拍手が送られた。
杉良太郎日本ベトナム特別友好大使も、自身が作った2曲を披露し会場を沸かせ、その歓声はこの20年間にわたる彼の日本とベトナムの架け橋となる活動にも向けられたもののようだった。日本の観客は、スターたちに外国の地で会ったことで、うれしそうに一緒に歌っていた。
日本の歌手がはっきりとジャンルが分かれていた一方で、ベトナム側はミックスされた印象だった。チョン・タンさんは半古典的な楽曲を、タイン・ラムさんは半分ポップで半分ロック、ミー・リンさんは半分ポップで半分古典というものだった。
日本人歌手が、オペラ歌手の秋川雅史さんを除き日本の楽曲を歌ったのに対し、ベトナムの歌手はベトナムの音楽や文化を発信する機会を捨てていたようだった。ミー・リンさんは日本で発売したアルバム『Chat voi Mozart』に収められている1曲を、ホー・クイン・フオンさんはウクライナの音楽を、ミー・タムさんは日本の曲を2曲歌った。
最後は日本の楽曲を両国の歌手で合唱したが、総合的に見てベトナムの音楽は、日本の音楽ほどバランスがとれていなかったようだった。