ドラマ制作業界では今、撮影にあたり次のような方法が主流となっている。利益を望むなら1話の撮影にかける時間は2日?2日半まで。3日かければトントンで、4日なら赤字となる。時間をかけずに撮影せざるを得ないという圧力から、民間業者は恋愛ドラマを選んでいる。コストも時間もかかるアクションや刑事ものは誰も撮ろうとしない。
また不景気のなかで制作側は、脚本の執筆から節約に励む。「ガラスのコップを割るシーンがあれば、まずこれが本当に必要かどうか考える。この行動で登場人物の感情の変化につながるなら割ってもいいが、そうでないなら無駄なだけ」と関係者のトゥイーさんは話す。
またあるドラマでは合計5回食事する場面があった。トゥイーさんによると、道具部門からは経費として1回あたり50万ドン(約29ドル)を提示されたが、許可したのは12万ドン(約7ドル)だけ。「食事のシーンを1日ですべて撮影し、前のシーンで使ったフルーツを使い回します。ドラマの質に影響しない範囲で最大限の節約をします」と彼女は話した。