このところ、航空運賃2?3割引、なかには5割引という例や、航空会社のバックアップがある旅行ツアーの2?3割引といった大幅値下げが目立つ。なかには、通常の航空運賃に「気持ち」乗っただけ、という値段設定もある。経済後退局面で外国航空各社は様々な手段で利用者獲得を狙っており、これに国内航空会社が押されている。
3月末に上海?ハノイ直行便を就航したShanghai Airlinesは、キャンペーン期間の料金を通常より110ドル引き下げ、280ドルとした。同航空のサポートを受けたハノイ?上海?杭州?蘇州?無錫?北京の6泊7日ツアーもわずか569ドルだ。さらにこれに国内線1区間がつくとあれば、この旅行ツアーの安さが分かるだろう。これは、就航すぐの路線に客を集めるための、ひとつのキャンペーン手法である。
4月はじめ、Korean Airlinesもハノイ?韓国、米国、欧州路線の料金を2?3割引するキャンペーンを開始、同航空ハノイ事務所長によると、同社は韓国の旅行会社と協力して、通常より25%安い韓国旅行ツアーを企画した。
ハノイ?韓国の往復航空券は620ドルだが、このソウル?エバーランド?DMZを巡る4泊5日ツアーは729ドル。100ドル上乗せするだけで、4泊5日の韓国旅行ができるとあれば、お得であるのは言うまでもない。また実際、経済後退期における競争がなければ、これほどまでのお値打ち価格はなかったかもしれない。空席より安値でも売ったほうがまし、航空会社がそういう方針であることは明らかだ。
ベトナム航空も2008年末から国内外の旅行会社と協力し、ベトナム?日本、ベトナム?香港間の旅行を推し進めている。同航空も国内旅行会社をサポートし、優待価格のツアーを企画しているが、ベトナムの一部旅行会社によると、国内の観光スポットのホテル宿泊料は依然として高いため、外国の競争相手のような大幅値下げは難しいという。