おしゃれにかける金額を尋ねるとLさんは、「美容院ではカットにパーマ、カラーで50万ドン(約31ドル)、バッグが20万?30万ドン(約13?19ドル)で化粧品は100万ドン(約63ドル)くらい」などとあっという間に書き出してくれた。
一カ月にして150万ドン(約94ドル)という結果になったが、会計職で月収500万ドン(約313ドル)、子供一人を養っていても、特に大きな出費とは思わないという。
市場調査会社に就職して間もないTさんの月給は270万ドン(約169ドル)、遅刻で差し引かれることもあるため手取りは250万ドン(約156ドル)ほどだ。主な使い道は▽服・靴・美容などのおしゃれ費用、▽交際費、▽通信・交通費の3つに大別され、その割合は4対4対2で、月末にはすっからかんだという。
ホーチミン市で働く女性で、おしゃれに月300万?400万ドン(約188?250ドル)使う人は少なくない。化粧品は、洗顔フォーム、パック、ファンデーション、リップクリーム、口紅、ハンドクリーム、ボディクリームなど様々で、髪の手入れならシャンプー、カラー、カット、パーマ、付け毛などがある。
服は仕事着、遊び用、パーティー用、それに合わせたバッグや靴など小物がそれぞれ。そして時にはスパにもと、女性の美への欲求に終わりはない。
30代で事業に成功したある女性は、もはやショッピング中毒といえるだろう。店に入るやスカート4着、靴1足、バッグ1個、水着1着、Tシャツなどを次々と選び、金額はしめて250万ドンになった。
収入以上の買い物をしない、欲しいものがあっても1回に100万ドン以上は使わないなど自分でルールを決めている人もいるが、ある人は靴屋の前を素通りできず、ある人はバッグの収集がやめられず、そしてまたある人は、スキンケア用品や香水などに夢中といった具合に、何かの中毒であると自認する女性は多い。